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2008年4月

2008年4月11日 (金)

キハ181

Ul5d3vnt 短命だったキハ181時代の「まつかぜ」

気動車で唯一、新系列の形式称号を持っていた車両がキハ181だ。

国鉄の最晩年には北海道のキハ183と四国のキハ185にも新系列・3桁の形式称号が与えられたが、国鉄時代、昭和40年代半ばにおいて、折角制定された新系列の形式、系列の称号を持っていたのは営業車両ではながく、この181系だけだった。

不思議なことではある。

この系列と同じエンジンを採用したキハ65や、エンジンはややパワーダウンしながらも発想を大胆に転換したキハ66、そして、長くローカル線のスタンダードとして活躍したキハ40系列など、本来、「新系列」と読んで相応しい筈の車両たちも旧態依然たる形式を与えられている。

何故に、特急用のこの系列だけが新系列たりえたのか・・
僕などには到底理解できないことではある。

システム的には大出力エンジンを1台搭載し、高速性能と登坂性能を併せ持つ設計となっている筈で、そういう意味では旧来の気動車と併結を想定する必要のないこの系列だからこそ、新系列となったのだろうか・・

しかし、システムはともかく、例えば電車の72系が103系になったような驚くべき変化と言うものは乗客の目には感じられない。

ただ、乗客が利用する出入り口が82系の引き戸に対して、この181系では折り戸になった・・
あるいは、先頭車両に便所、洗面所の設備が省略されていたくらいのことしか、利用者としては変化が読み取れなかった・・
このことが、例えば82系で運転されていた「はまかぜ」「まつかぜ」「あさしお」がこの181系に変更されても、乗客にはまったく理解してもらえなかった要因でもあるだろう。

せっかくの新設計の車両ながら、接客設備の改善はまったく見られず・・いや、改善はあったのだ。
ハードボードで構成されていた内張りが、アルミデコラに変更されていたことなどは国鉄にとっては大きな変化だっただろう。

だが、その変化も同じ色調の材料を使えば乗客には見えない。

外観も82系の素晴らしいデザインを変更することは難しく、結局、82系のイメージをそのまま引き摺ることになってしまう。
ライトケーシングの形状が角型になったくらいでは、その差が分かるのは鉄道ファン以外にはありえない。

その意味で、この系列は乗客側から見たエポックメーキングな車両とは決して言えない不運な車両であると思う。
だが、この系列によって、非電化線区であった中央線や奥羽線で始めて特急が設定できたのであるわけだし、伯備線、土讃線の特急もこの系列の登坂能力によって可能になった筈で、そういう意味では仕事はしても認められない脇役のような存在なのだろうか。

しかし、今も運行される特急「はまかぜ」は既に四半世紀を越え、この系列の誕生から数えると30有余年を活躍しているわけであり、485系や583系と並んで、非常に息の長い、特急車両ではある。

高砂工場の末期、これまでの82系に代わりこの181系が高砂担当となる為に学習会が開催された。
エンジンや走り装置はまったくこれまでの82系から変更になる為に、仕事の内容も激変するわけだが、それも既にキハ65と類似のものであり、大きな戸惑いは現場にはなかったと言って良いかもしれない。

また客用の折り戸も、高砂としては12系14系客車で実績があり、心配はほとんど不要だった。

担当者がもっとも心配したのが食堂車の構造であり、とくに、窓回りのブラインドとその周辺には神経質になっていた。

けれども、単なる若造であった僕の発言・・
「食堂車は転属に際してすべて用途廃止になるのでは」
この発言でそれまでの杞憂が吹っ飛んだ・・こともあった。

国鉄内部の意志はそれほど統一されていなかったわけだ。

それはともかく、「はまかぜ」は今日も走っている。
座席はリクライニングに、荷棚は新設計のものに、そして塗装はJR西日本特有のシックなものに・・
変更されたけれども、それでも、まるで動態保存されているかのように列車は走り続けている。

そう言えば、僕も写真屋時代にはなんども添乗させてもらった兵庫県地域から伊勢への修学旅行列車もキハ58系列からこの系列に変更されている。

数年前、我が娘もこの列車に乗車している。
僕らから見れば破格の待遇にみえる特急車による修学旅行列車も、今の学生さんから見れば取りたてて何の変哲もない列車に見えるようだ。